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夜の底は柔らかな幻 上下 [恩田陸]

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外伝「終りなき世に生れつく」
から読みました。

恩田さんのこの系統の作品に、まずびっくり。

こういうものも書く人だったのですね。

これがまた、面白かったです。


「イロ」とか「ヌク」とかの言葉とともに、
「途鎖国」とか「入国管理官」とか。


抵抗なくこの世界に入り込んでしまいました。


「山」に入る前の、
みつきと実邦の関係とか、
緊張感あふれる市内のシーンに引き込まれました。


「山」に入ってからは、
戦いの場になるわけですが、
結局、「神山」の顔のない息子は何者だったのか?


彼もその息子も、
山の「ほとけ」に捕らわれてしまったのか?


「在色者」ゆえの苦しみや、
戦い、殺戮の快感や、恐怖、といった個人が持つ葛藤を
描いていた上巻のほうに魅力を感じました。


下巻では山での「力わざ」とでも言うのでしょうか。
能力のぶつかり合いになって、とくに、
神山の幼い息子が「折りたたんで」しまうシーンなどは、
ちょっと誉田さんの「死体処理」の描写などとも重なって
かなり衝撃的であるとともに、単純に不快でした。



外伝やこの上巻では
「人」の範囲の話でしたが、
地底の「ほとけ」の存在が出てくると、
ついていけないように思いました。


葛城と実邦のものがたりでもある、
とは思うものの、終盤はこの二人の姿が小さくなってしまって、
圧倒的な力をもつ「ほとけ」の存在が
クローズアップされて。


そのために、異様な世界を見た、
というような感想になってしまうのが、
惜しいようにも思いました。



世界的な問題にもなっている、という設定の
「在色者」ですから、「人」の問題として、
(完結できるかどうかは分かりませんが)
の物語であって欲しかったと思いました。





夜の底は柔らかな幻 上 (文春文庫)

夜の底は柔らかな幻 上 (文春文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/11/10
  • メディア: 文庫



夜の底は柔らかな幻 下 (文春文庫)

夜の底は柔らかな幻 下 (文春文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/11/10
  • メディア: 文庫





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