So-net無料ブログ作成
小川糸 ブログトップ

キラキラ共和国 [小川糸]

「ツバキ文具店」の続編です。

「代書屋」となった鳩子がミツローさんと結婚し、

QPちゃんの母になり、3人家族の「キラキラ共和国」

を作ってゆく物語。

などと言ってしまうと、なんだか「いかにも」ですが・・・。

前作の鳩子は確かに代書を頼みにやってくる人たちに寄り添って

いましたが、どこかに「一線」があって、そこが人々の人生を

際立たせてもいたのですが、今作ではもっとその「一線」が薄くなった感じ。

つまり、

代書の依頼の内容が、

亡くなった夫からの手紙とか、

離婚して欲しい妻と、離婚したくない夫の

双方からの依頼による代書とか、

わずか8日で亡くなってしまった子どもの通知、

のような、夫婦や親子にまつわる依頼で、鳩子にとっては

他人ごとではないわけで。


その心の動きと、実際の自分たちの結婚にまつわるさまざまな思いとが

交錯して、鳩子が思うことが読者にとってはより切なく伝わってきます。


ミツローの前妻であり、QPちゃんの母であった人への鳩子の思い。

ミツローの「僕より長生きしてください」という鳩子への思い。

ミツローの父や母の思い。

さらに鳩子の先代への思い。

全てが「家族」の素晴らしさを鳩子に教えてゆく、

その過程のものがたり、とでもいうのでしょうか?


新たに現れた鳩子の母親。

「男爵」の病い。

今後の気がかりもありますが、

鳩子のよき文通「友」となりそうな、

先代の文通相手もいて。


きっとこれからQPちゃんのおとうとかいもうと


も生まれるのでしょう。


「キラキラ共和国」のその後を

もっと読みたいと思います。


書かれた手紙にもいつも心うたれ、


文字ににじむ思いに泣かされたりしています。


代書屋さんの「手紙」と、

ぽっぽちゃん鳩子の今後と、

その両方が楽しみなこの作品。

さらなる「続編」も待っています。


久々にいい読書の時間が過ごせました。














キラキラ共和国

キラキラ共和国

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/10/25
  • メディア: 単行本



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

つるかめ助産院 [小川糸]


小川糸さんの作品に出てくる女性はみんな、

これまでとは違う環境に自分の意志というよりも、

もっと他の理由で置かれてしまい、

そこでこれまでの自分から変わってゆく


という過程を通っているようです。


この「つるかめ助産院」の「まりあ」も同じ。


突然夫の小野寺くんがいなくなって、

途方にくれてやってきた島で、

出産までを過ごすうちに、

様々なことを学び、

自分が変わってゆくのです。


助産院の魅力的な先生や、

スタッフたち。

出産を控えた妊婦たち。


出産シーンは女性ならではの描写で、感動的です。


特に「へその緒」で繋がっている母子には、

生命の確かさがあります。


・・・・しかし、

突然の小野寺くんの登場にはびっくりでしたし、


家族三人で島を離れるラストシーンは


確かに良いシーンではありますが、

あれ?あれ?

という間にこのシーンになってしまった、という感が強くて

これまでの物語は

なんだったのだろう?思います。



まあ、小野寺くんの話は別の話であって、

これは「まりあ」の物語、になるのでしょうか。


ちょっと不満足、という読後感が残りました。





以前にドラマ化されていましたね。

先生が余貴美子、まりあが仲里依紗でした。

NHKでしたね。


ここでは余貴美子が印象的でした。

原作とは多少キャストも違っていて、

作品の空気感も違っていたように思います。








つるかめ助産院 (集英社文庫)

つるかめ助産院 (集英社文庫)

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2012/06/26
  • メディア: 文庫



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

ツバキ文具店 [小川糸]


現在テレビドラマ放映中の作品です。

が、ドラマではストーリーはわかっても、この作品の

メインである「代書」が伝わらない、ということが分かりました。

本では、鳩子が代書した手紙が掲載されていて、

字体や文字の配置まで分かります。

テレビでは、そこが十分に表現できていないようでした。

特に「絶縁状」の書き方には、びっくりしましたし、

天国の夫から妻への手紙には、泣かされました。


また、私自身は「汚文字」なので、せめてもう少し

なんとかならないものか、と反省もしました。

手紙を書くことの意味を考えさせられた作品でした。



ツバキ文具店

ツバキ文具店

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/04/21
  • メディア: 単行本



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:
小川糸 ブログトップ